ここで差が出るエアコン工事の細かい仕様
今回は一家に何台も取り付けてあるエアコンの工事について解説します。
エアコン工事は単純なようで実は奥が深いんです。
見た目がずれている、水漏れ、ガス漏れなどが起きないようにすることは大前提ですが、オプションでも頼んでおきたいお勧めの仕様があります。
仲にはあとから追加できたりDIYできることもありますが、工事前に把握しておくこと、プロに相談することが大事です。
冷房の時にはドレンホースから冷たい水が出てきますが、これは室内機で空気が冷やされたときに結露した水です。
これを室外機に直接垂らしてしまえば、室外機をもっと効率的に冷やすことができるのではないか、と考えるかもしれません。確かに冷たい水なので冷却効果があるのは間違いないですが、家庭用エアコンの室外機の多くは、天板のすぐ下に基盤が入っています。冷たい水がかかることにより、天板の内側(つまり、基盤のうえ)が結露してしまった場合、天板に水が垂れて故障してしまうリスクが考えられます。
また室外機の裏側にある熱交換フィンに水が流れることで、ここに藻が発生してしまう可能性もあります。万が一藻が発生してしまうとフィンによる熱交換効率が落ちてしまうため、将来的には冷暖房どちらも効率が落ちてしまう可能性があります。
短期的には効果があることでも、長期的には非効率となってしまうこともありますので、安易なDIYはやめましょう。
長年改良され続けているエアコンで搭載されていない機能や、メーカーオプションにもないものは何かしら理由があるのでしょう。
いかがでしたでしょうか。
ちょっとしたものから少し大掛かりなもの、後付けできるものできないものなどいろいろありますが、状況や予算に応じて工事担当の方とよく相談されるのがいいでしょう。
数をこなさなくてはいけない低価格の請負工事店などでは難しいかもしれませんgな、おうちのこうじ.comではこういったことに親身に応じてくれる担当者と巡り合えると思います。
長持ちする施工、省エネに貢献する施工など、誰に施工してもらうかの大切さが伝わると幸いです。
エアコン工事は単純なようで実は奥が深いんです。
見た目がずれている、水漏れ、ガス漏れなどが起きないようにすることは大前提ですが、オプションでも頼んでおきたいお勧めの仕様があります。
仲にはあとから追加できたりDIYできることもありますが、工事前に把握しておくこと、プロに相談することが大事です。
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ぜひ検討したいエアコン工事の仕様
配管カバー
見た目もすっきりしておしゃれな配管カバー(ダクトカバー)ですが、追加費用が掛かるのでエアコン工事の際には注文しようかどうか迷ってしまいますね。
おうちのこうじ.comでは絶対に取り入れたほうがいい追加仕様No.1です。
デメリットとしては追加費用が掛かってしまうのですがメリットは以下のようにたくさんあります。
- 見た目がすっきりする
- テープ巻き上げ仕上げより冷媒管(室内機と室外機をつなぐガス管)の断熱材を長期にわたって紫外線から守る
- 断熱効果が高まり、高効率化、省エネ化が期待できる
- 断熱材を猫やネズミから守る
- 配管用貫通穴の隙間を埋めるパテを紫外線から守る
この冷媒管の中は冷房の時には冷えた冷媒が通るわけですが、断熱材がなくなっていると部屋に入る前にぬるくなってしまいます。暖房の時には逆に冷えてしまいますね。
断熱材自体も紫外線で硬く、もろくなるものが多いのですが、テープ巻き上げ仕上げだとテープ越しに断熱材が紫外線によるダメージを受けてしまう場合もあります。またテープを巻くときに断熱材が押されて少し縮んでしまうことがあり、本来スポンジのように空気を含むことによる断熱効果が下がってしまいます。
またエアコン配管の貫通穴の隙間はパテでふさぐのが一般的ですが、経年変化で硬くなった(最近は硬くならないパテが主流)ものは特に、またそうでないものも長年雨風にさらされ続けるとある時はがれてしまったり隙間が空いてしまうことがあります。するとその隙間からは外気や、場合によっては動物が入ってきてしまうことがあります。
これは管理人が実際に経験した話ですが、古いエアコンの内側からバタバタ音がするので点検してほしいと言われ見に行ったところ、エアコン内部にこうもりが入り込んでいたことがありました。今思い出しても恐ろしい体験でした。またアパートに引っ越してきた方からの依頼でエアコンを取り付けようと部屋の内側の穴をふさいでいたパテを外すと、貫通穴部分が鳥の巣になっていたことがありました。これは屋外側のパテが外れてしまっていたことと、貫通スリーブが通っておらず穴から壁の内側に入られてしまったことが原因でした。幸い鳥はいませんでしたが大量の羽毛が出てきたときはぞっとしました。これはエアコンを取り外した後の話ですが、ネズミが入り込んでいた可能性もありますよね。
色の濃いカバーは経年劣化で色が褪せてしまう場合もありますが、一度設置すれば長いことそのまま再利用で使いまわすことができる場合もあります。是非取り入れたい仕様ですね。ドレンホース先端の防虫キャップ、またはエアカットバルブ(空気の逆流防止弁)
一般的にエアコンのドレンホース(冷房時に室内機で結露した水の排水ホース)は内径が14~16mm程度の蛇腹状のホースです。
エアコンの室内機にはドレンパンという結露した水を集める受け皿があって、そこからつながったホースが屋外まで伸びています。
屋外では夏の暑い日にそのホースの先端から冷たい水が流れてきます。
お分かりいただけましたか?
虫や動物が引き寄せられてくるんです。
僕も大の苦手なMr.Gも入ってこれますからね。
またこれも実際の体験談ですが、エアコンの室内機から水漏れがあるので見に来てほしいという依頼がありました。
伺ってみると屋外のドレンホースから水が出てきていませんでした。泥でも詰まったのかと中を覗くと、カエルが詰まっていました。。。。
当時(25年以上前)はサクションポンプ(空気を押し込んだり引っ張ったりしてつまりを取り除くポンプ)なんて一般的ではなく、何か詰まっているならドレンホースを延長して口から息を吹き込んだり吸ってみろ、と諸先輩方に言われていたのですが、やる前に原因がわかってよかったです。この時以来口から直接息を吹き込んだり、中の空気を吸ってはいけないと考えるようになりました。
さて、このMr.Gやカエルの侵入は防虫キャップで大概防ぐことができます。防虫キャップ自体は数百円程度なので設置した方がいいでしょう。
同様にドレンホースに取り付けるパーツとしてエアカットバルブ(空気逆流防止弁)もあります。
こちらは防虫弁としての機能も兼ね備えている場合がありますが、用途としては空気の逆流(屋外から室内への侵入)を防ぐものです。
これも実体験なのですが25年以上も前の話、自宅マンションに自分で設置したエアコンからある時ポコポコ音がするようになりました。
注意深く観察してみると、エアコンのドレンパンにつながるドレンホースの口(ドレンパンの穴)に薄く水の膜が張り、屋外から入ってくる空気がその膜を割る音のようでした。ドレンパンはホースのつなぎ口が左右に付け替えられる性質からかあまり傾斜などはついておらず、夏場は少量の水が残ってしまうことがあります。そして水の幕が張っているときに換気扇などで強制排気をすると、屋外から空気が入ってくるといったものでした。
当時はまだエアカットバルブが手に入らず(まだ発売されていなかったかもしれません)、エアコンメーカーなどにもいろいろ相談しましたが結局解決できませんでした。今は高気密住宅も多いですから、エアカットバルブは必須かもしれませんね。ただし排水に支障をきたすと室内に水漏れを起こす場合もありますので注意しましょう。(エアカットバルブは定期的な手入れが必要な場合があります)配管用穴の貫通スリーブ
先ほど鳥の巣の話でも触れましたが、貫通スリーブがあれば鳥の巣は作られなかったかもしれません。
貫通スリーブは今や標準工事で行っているところもありますが、オプション工事でもぜひお願いしたいところですね。これを貫通穴に設置することで室内と壁の中を分離することができます。逆にこれがないと壁の中や通気層の空気がエアコンの背後から室内に入ってきてしまいます。もしかしたら一緒に虫などの侵入経路になってしまう可能性も。
ただ穴に通せばいいというものでもないので、しっかりと隙間をふさいでいるかどうかも重要です。ブロックや底付きの架台
プランターをひっくり返したようなエアコン架台は積み重ねて運ぶこともでき、比較的安価なのでエアコン工事ではよく使われています。
しかし土の上に置く場合などは架台が土に埋まっていってしまうこともあります。
コンクリートなどの土台以外では出来ればブロックを敷いたり、底板のある架台を使うことをお勧めします。
なお風が強い場所などではエアコン本体もしくは架台の固定、またはコンクリートなどの重量のある架台を利用するのもいいでしょう。
屋外のビスはステンレス、ビスを打つなら防水を
エアコンは配管を壁に固定するときなどにビスを使いますね。これはできればステンレスや高防錆性能のあるビス(イオニスコートなど)を利用することがお勧めです。
鉄やユニクロメッキのビスの場合はすぐに錆びてしまうのでそこから錆汁が出て壁を汚してしまう場合があります。
日よけ、雪除け
夏の暑い日に直射日光にさらされていると、冷房効率も落ち電気代も余計にかかります。また雪が積もってしまうのも良くありません。
室外機を日陰や軒下に設置するのも一つの方法です。
写真でもわかるように架台と組み合わせて使う防雪屋根もあります。そもそも雪が積もりやすい地域ではエアコン室外機を少しでも高く上げて、雪に埋もれてしまわないようにする工夫も必要でしょう。室外機の吹き出しルーバー
隣家の窓の近くに室外機を置くなら室外機の吹き出しが窓にあたらないようにルーバーを設置するのがお勧めです。
これは使用者の為というよりも近隣の方のためと言えますね。
室外機が隣の家の窓の目の前に置かざるを得ない場合など、いくら自分の敷地の中だとは言え夏に熱風が窓にあたるのは困ってしまいますよね。換気のために窓を開けると隣の家のエアコンから熱風が飛び込んでくるなんてことになったらトラブルにもなりかねません。
またベランダに室外機を置いた時に、十分なスペースがないと自室の窓に熱風が回ってきたり、室外機の吸い込み口に熱風が回ってしまう(ショートサーキット)場合もあり、どちらも冷暖房効率を下げてしまいます。
ルーバーは上向きのもののみではなく、横向き、スリットタイプから全面ガードタイプ、日よけ兼用など様々あります。
大事なのは何のために設置するのかです。何となく設置したり、おしゃれのためにエアコン全体を囲ってしまったりするとかえって効率が悪くなることもあります。
またエアコンのメーカー純正品もあれば、ホームセンターで売っているものやDIYで作成できるようなものなどいろいろありますね。
こちらは注意すべき事項
上記の項目で日よけの項目がありました。冷房の時にはドレンホースから冷たい水が出てきますが、これは室内機で空気が冷やされたときに結露した水です。
これを室外機に直接垂らしてしまえば、室外機をもっと効率的に冷やすことができるのではないか、と考えるかもしれません。確かに冷たい水なので冷却効果があるのは間違いないですが、家庭用エアコンの室外機の多くは、天板のすぐ下に基盤が入っています。冷たい水がかかることにより、天板の内側(つまり、基盤のうえ)が結露してしまった場合、天板に水が垂れて故障してしまうリスクが考えられます。
また室外機の裏側にある熱交換フィンに水が流れることで、ここに藻が発生してしまう可能性もあります。万が一藻が発生してしまうとフィンによる熱交換効率が落ちてしまうため、将来的には冷暖房どちらも効率が落ちてしまう可能性があります。
短期的には効果があることでも、長期的には非効率となってしまうこともありますので、安易なDIYはやめましょう。
長年改良され続けているエアコンで搭載されていない機能や、メーカーオプションにもないものは何かしら理由があるのでしょう。
いかがでしたでしょうか。
ちょっとしたものから少し大掛かりなもの、後付けできるものできないものなどいろいろありますが、状況や予算に応じて工事担当の方とよく相談されるのがいいでしょう。
数をこなさなくてはいけない低価格の請負工事店などでは難しいかもしれませんgな、おうちのこうじ.comではこういったことに親身に応じてくれる担当者と巡り合えると思います。
長持ちする施工、省エネに貢献する施工など、誰に施工してもらうかの大切さが伝わると幸いです。